ヨノナカ童貞。

食物連鎖の下から2番目

コミケに行くために彼女を借りてきた

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最近、ことあるごとに「若者の◯◯離れ」と叫ばれている。

 
即座に思いつくだけでも、若者の酒離れ、若者の女離れ、若者の車離れ……etc 
ああもう、うるさい!!
 
しかし、その一方でそのような若者の世情を映した新たなサービスが数多く注目されているのはご存知だろうか。
 
例えば、カーシェアリングやシェアハウス、レンタルファッションなどである。つまり、「自分が持っていないものは借ればいいじゃん。」という発想だ。
 
 
では、彼女がいないけど、休日にデートしたい、イチャイチャしたい!という若者はどうすれば良いのだろうか?
 
不倫はだめだ。
<人のものを盗ったらドロボウ!> である。
 
そう、それならないものは借りれば良いのである。
 
彼女をレンタルできるサービス、
"レンタル彼女"を使うのだ。
 
ということで、とにかくデートがしたかったので、早速スマホで申し込んでみた。
 
■さっそく登録
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申し込みは、サイトの中から気になる女の子を選んで、待ち合わせ希望日や簡単なデートプランなどを送信するという流れだ。
 
 
女の子にはランクが付けられており、スペシャル、レギュラー、フレッシュ、などに分かれていてそれぞれ単価が違う。ゆとりらしく、安くクオリティの高い、コスパの良さそうな娘を目を皿のようにして探す。
 
 
数多の経験により、写真は2割増という感覚が染み付いているため、必技・鷹の眼(ホークアイ)で選ぶ。
 
鷹の眼(ホークアイ)とは、瞬時に写真の加工を見抜き、無修正の状態を刹那にシミュレートする技である。この技は数々の失敗を経験し、特殊なトレーニングを積んだ者のだけが身につけることができる。
 
なので、脳内で2割下がったらだいたいこうだろうを刹那にシミュレートし、問題ないことを確信。
 
 
「君に決めた!!!」
 
 
というマサラタウン出身の某アニメの主人公のようなハツラツ感で意中の相手をポチる。
 
商品ではなくて女の子をポチる日が来るとは夢にも思わなかった。。
 
■次はメールを送信
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女の子を決めたら、次は予約である。
メインで使用しているフリーメールで送るのはちょっと怖いので、普段使わないアドレスを登録し、コミケに行きたいという旨を記載。
 
・以下が実際の申し込み内容である
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こんな提案が得体の知れない男からきたら女の子側からすると、さぞかし恐怖だろう。むしろ恐怖以外の何物でもないだろう。普通の女の子であれば、確実に出勤日までには精神が病むはずだ。
 
申し込んだ曜日が、予定していた日曜日の週だったので、アポイントが間に合うのかとドギマギしながら待つ。
 
 
 
事務局による内容確認がはいり、 
1日後・・・
 
 
 
 
【 8/11  11:30 】
レンタル彼女→→ぼく
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きた!!!!!!!
 
 
初デートがコミケなんて本当の彼氏なら絶対いやだろうが、流石そこは微塵も感じさせない返信。楽しみです!と返してくれた。
 
【 8/12 19:23 】
レンタル彼女→→ぼく
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な、なんだこのちょっとした青春感は。
この、LINEではないフリーメールでのやりとりが、高校生だった頃のガラケー時代を思い出させる。なんだか、ピュアだった時代の何か忘れかけていた感情を取り戻した気がした。
 
 
待ち合わせ当日まで、アイスブレイクとして自己紹介など趣味の話を交えたメールを2〜3通かわす。
 
前夜、日曜日の昼に待ち合わせなんてシチュエーションは久々なせいか、大人げもなくちょっとドキドキして眠れなかったりする。
 
 
果たして、レンタル彼女とはどこまでできるのか。
 
まさか、レンタルとはいえども彼女だし、ボディ、、、ボディタッチはアリなのだろうか…!?
 
 
そして、運命の日曜日を迎える。
 
 
■デート当日
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・国際展示駅では全国各地から "戦士たち" が集まっていた
 
 
朝起きて時間を見ると、アレ。。。
 
当日はまさかの遅刻が確定した。
 
【 8/14  11:15 】
ぼく→→レンタル彼女
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貧乏根性が染み付いているぼくはすぐさま、遅刻した分も延ばしてくれるか確認のメールを送る。
 
【 8/14  11:23  】
レンタル彼女→→ぼく
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て、、天使か!!
 
なんとか時間の引き延ばしに成功。
 
 
電車から降りるやすぐさま待ち合わせ場所に向かうも、やはり3日間で60万人動員するいわれるコミケ。人がごった返していてなかなか前に進めない。遅刻してるのは自分のせいなのに逆ギレ状態に陥る。
 
やっとの事で改札を出て、待ち合わせ場所に目をやると、そこにはこんなイベントには似つかなしくない、どこか緊張した面持ちをした女の子が1人佇んでいた。
 
こんな性欲の権化達に囲まれながら20分待たせてごめんよ!  と心のなかで呟きながらついにご対面。
 
おお…
 
なんて眩しい笑顔や
 
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そこには白いワンピースがとても似合う可愛い女の子が待っていた。
 
※さすがに撮影はNGでしたのでイメージでお楽しみください
 
 
軽く挨拶を交わし、いざ会場へ行こうとすると………
 
 
 
!!!!!!
 
 
 
 
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え、、、
 
 
ちょryまttwlkmxwktkewwww
 
 
不意に手を握られてびっくりする。
こんなん、おじさんには刺激的すぎるよ!!
 
ていうか、開始1分で手を繋ぐとか、このペースでいくと3時間後にはどんな状態になっちゃうの!?  ふしだら!  最近の若者はホントふしだらなんだから!!! と思いながら歩を進める。
 
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そして、ついにコミケ会場へ到着。コミケ90の3日目にお邪魔した。
 
コミケ3日目は男性が好むジャンルが中心となる。
 
なので、会場内は男性だらけの状態であり、20代前半の女性にとっては若干酷ではある
 
さらには、男性が好むジャンルというだけあって裸体の女性が表紙になっている薄い本がたくさん販売されていた。
 
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・エロ耐性がない人には大分厳しい本ばかりが並べられている
 
つまり、二次創作という名のエロ本だ。
 
もちろん、誤解してほしくないが、全てが全てエロ本というわけではない。あくまでも二次創作だ。しかし、圧倒的多数のエロ本が各ブースで山のように並べられ、エロいポスターがそこらかしこに掲げてある。
 
 
正直、どんな物が売られているのか1人の男として激しく興味を持ったが、流石に初めて会った年下の女の子とエロ本を物色なんてできない。
 
こっちがお客ではあるが、1人の人間としてまずいことをしている気になってきた。
 
時間が経つにつれ顔が曇っていく (ように見えただけかも知れないが)  のを見て、「さすがにアカン」と思い、滞在時間1時間程度でその場を離れることを決意した。
 
隣の駅の東京テレポートできちんとお台場デートしようと提案した。
 
それでも、「初めてで楽しかったです♪ 」としきりにフォローを入れてくれるレンタル彼女。さすがはプロである。
 
 
コスプレイヤーを拝みたおしたい気持ちを抑え、異様な空気感が漂っていた空間から抜け出し、お隣のお台場へ向かった。
 
お台場に到着し、海浜公園海辺の砂浜をブラブラした後、残りの時間を使ってレンタル彼女のサービスにまつわるインタビューをした。
 
 
----バイトを始めたきっかけは?
 
「私、高校生のときは引っ込み思案であまり目立つ方じゃなかったんです。なのでこういう普通ではできない仕事をして勇気をつけたくて、、、」
 
 
高校の時は地味、これは男の好きな王道パターンである。
 
 
----過去のお客さんはどこで良くデートするの?  こういう、コミケとかあるの?
 
コミケは初めてです笑   やっぱり、新宿、池袋とか定番の場所が多いですね。あ、お台場もありますよ。私の場合は、一番遠いところで横浜とかですかね(^^) 」
 
過去と比較したら、今回の案件は大分過酷だったのではないかと思った。
 
 
■別れ
 
そして、最後に現実に引き戻される"例の儀式"が行われる
 
 
 
「それでは、1万8千円になります。」
 
 
 
ぼくは堂々胸を張り、よれよれのしわがついた諭吉を渡した後、別れを告げた。
 
 
さて、リピートするために明日からまた頑張って働くか。