後後後世 1
ふとしたことで、おっさんとおっさんは身体が入れ替わり、お互い不思議とワクワクしない生活を贈ることになる。
物語は瀧男(たきお)が寝ぼけ眼で目を覚ますところから始まる。
見覚えのないおっさんが自分の名を呼びかける悪夢から覚めた瀧男(たきお)は、 まさにこれから悪夢の様な現実に直面することになる。
自分の視線を首の下に寄せるとそこには当然あるような膨らみがある。
ちんぽだ。
「あっ」
周りを見渡すと、いつもと違う光景に戸惑った。見たことのない部屋、空気、そして身体には有るはずものがきちんと有る。
見知らぬおっさんの姿になっていたのだ。
「なぜ女子高生じゃない…ッ」
夢だとは思っていてもあまりにリアルなその夢には流されるまま瀧男(たきお)は身支度をした。
しかし、どうやら入れ替わったこのおっさんはそもそも仕事に就いている形跡がまるでない。そう、入れ替わったところで何も始まらないのだ。
いつまで続くのか分からないエンドレスに時間を持て余した。
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その頃、三男(みつお)もまた見知らぬ土地で目を覚ました。
見知らぬ部屋、見知らぬ声、その身体にはやはりちんぽこ。
「うおおおおおおおん」
三男(みつお)は訳も分からずとりあえず胸を揉んでみたが、自身がしたことに対する嫌悪感によってベッドからずり落ちてしまった。そして、胸を触っている所を突然部屋を開けた大きな女の子に見つかってしまった。それはこの身体の持ち主の母、四江(よつえ)だった。それを機に都会に住む瀧男(たきお)と同じく都会の隣の駅に住む三男(みつお)の入れ替わり生活が始まった。
その入れ替えタイミングは決まって自慰行為をした後、そして頻度は週に7回ほど。
「1日ぐらい我慢しろコノヤロウ」
この入れ替わりが続いた2人は、これが夢ではなく現実の出来事だと気づき、お互いの行動に干渉せず、二人の入れ替わり生活を一刻も早く終わらせようとした。
判明していることはおっさん達はどちらも無職ということだ。
そして今、二人の想いは共通している。
「口噛み酒のませたらコロス」
続く