リオ五輪童貞を、吉田沙保里に捧げた話
リオ・オリンピックも13日目を迎え、残すところもあと僅か。
なのに、大会12日目まで1種目も観ていない。
観るにとしても、僕はもともとスポーツ中継のために夜更かしするタイプではない。次の日仕事あるし、一時のテンションで翌日疲れたくない。頑張って翌1:00までだ。
今回の開催地は地球の裏側に位置するブラジル・リオ。試合は決まって夜〜早朝にかけてが多くなってくるため、一層"スポーツ観戦離れ"が起きてしまった。
それどころかレスリングなんて今まで、自慢の乳首を露出したいだけの変態紳士の競技とさえ思っていた。
・乳首が確実にポロリされるように精密に設計された昔の男子レスリングのユニフォーム。どういう了見だ
しかし、そのスポーツ中継のために今日は朝から晩までワクワクしていた。
本当に53kg級?
世界各国の超人が集まる祭典で、日本人の金メダルが戦う前から確約されているシーンはないだろう。そもそも人間は生得的に、ショータイムが好きであり、それを観られるのは唯一女子レスリングだけである。
ショータイムの始まりだ
22:00
「このあと吉田沙保里」という字幕がでてからの数十分待ちぼうけを食らわされる、全然「このあと」じゃなさも、スポーツ中継の醍醐味だ。
全然始まらない……。
ふと思ったが、吉田沙保里を小学生のころTVの前で、応援していた記憶すらある。そんな選手がまだ舞台に立ち続けている事実には脱帽だ。
日本代表を応援しているはずの吉田沙保里
吉田沙保里にまつわる逸話
・センス溢れ出すポスター
200連勝の記録を持つ吉田選手には数々の逸話がある。
今日初めて衝撃の事実を知った。
しかし、以下の画像をご覧いただきたい。
お分かりいただけただろうか。
階級は違えど、吉田=伊調だと思っていたが、とんでもない。
さらに、吉田は数々の名言を産んでいる。それがこれだ。
「私は女に生まれて良かった。男に生まれてきたらきっと試合で人を殺してる」
マイク・タイソンですらこんなことは言わないだろう。
■海外勢の付けたあだ名がひどい
また、吉田沙保里は中国では"絶望"というニックネームで呼ばれているというのだ。
赤い国よ、さすがに言い過ぎだ……。
吉田沙保里とは赤い国からすると、五大厄災と肩を並べるレベルらしい。
霊長類最強とか、またTV局の誇張された煽り文句かと思ったが、その二つ名に一切の偽りはなかった。
吉田沙保里こそ、霊長類最強の女性なのだ。
ついに試合開始
初戦は2回戦からだ。
■2回戦(初戦)
◯4-0
■3回戦(準々決勝)
◯9-0
もはや、時間の無駄だからいきなり決勝までシードでも良いのではないかという強さだ。
・3回戦目の試合の流れは特に見事であった。
まず、開始1分で相手の背後を殺(と)る。
ただ、その速さが肉眼で追えなくて思わず笑ってしまった。
「残像だ」
とでも言わんばかりの後ろへ回る動きだった。さらに、相手を抱え込みながら回転技を繰り出す (+4P)
4-0
ここで、監督が立ち上がり猛アピール
・栄和人監督の"毛"(もう)アピールは実り、吉田選手にポイント追加。名選手の裏には名将ありだ
よく分からないけど、抗議により2Pが追加され、6-0で第一ピリオドをターン。
そして、勢いそのままに9-0完封で3回戦を突破した。
・相手選手の左ジャブ
・を躱してノーモーションでタックルする速さはまさに"光撃"
■4回戦
◯6-0
相手の手足の自由を奪う吉田沙保里
・絶望する相手選手。相手は今後「yoshida」という発音を聞いただけで気持ちが沈むこととなるだろう
今後は幸村精一のように相手の五感さえも奪いかねない試合展開であった。
ここまでなお1点も取られていない完璧な試合運びである。
そしてついに
3:30
とても眠い。。
こんな時間まで起きているなんて奇跡である。
しかし、吉田沙保里にスポーツ観戦童貞を捧げると決めた以上、男として、いや雄としてフィニッシュまでもっていく責任がある。
吉田にとっては今まではすべて予選で、ここからが本番だと思っているだろう。僕はアラームを5:00にセットした。とても楽しみである。
そして、いよいよ日本時間5:00
決勝戦だ。
僕は夢の中にいた。
夢の中にいたんだ。。
■エピローグ
10:45起床し、yahooニュースを観た。吉田沙保里は負けていた。「銀でごめんなさい。」という吉田沙保里。泣きながらもインビューにしっかりと答える吉田沙保里。「銀メダル獲得!」ではなく「銀メダルで終わる」と述べるアナウンサー。
結局、試合をフルで観ることなく五輪素人童貞で終わってしまった。