これから「ゲス」い話をしよう 〜合コンで勝ち残るための哲学〜
とある合コンの前日。
ぼくは、悪そうな顔をしている某広告代理店の営業部長に合コンの手解きを受けていた。
合コンのフォーチュン500企業に間違いなくランクインしている某広告代理店のお偉いさんにアドバイスを直接もらえる機会なんて人生に一度あるかないかである。
ぼくの知っている「合コン」というは、乾杯して、自己紹介をして、場を盛り上げて、一次会までで終わらせて、少ない予算で切り上げて、後日LINEで連絡をとる、みたいな感じだ。
違った。
百戦錬磨の部長さんは渋い声で語りかけてくる
「うまさん… 合コンっていうのはですねえ…」
「はい」
「出会った瞬間、 "会いたかった!"って言ってそのまま抱きつけばいいんですよお…」
ファッ!??!!?!?!!?AKB!?
ここからは、
便所の落書きだと思っていただきたい
ぼく「なん…だと…?」
まさに目から鱗が落ちた、いやぼくの合コン観を根底から覆す、目から子供が産まれた瞬間だった。
部長さんの話を要約するとこうである。
・抱きつくなり、お姫様抱っこの先制攻撃で優
位性をとる。空気を作り、場を支配する。
・そもそもチヤホヤされて嫌な女の子はいない。
・合コンとはヤるための会と割り切るべし。
・可愛い娘を狙うな、ヤれそうな娘を選べ。
これは、伝統の"◯"十則かな?
要するに、合コンで真剣に彼女を作ろうなんて、過度に期待してはいけないのだ。ぼくは真面目にやりすぎた。
そして最後に、
「僕のときは毎回そうでしたねえ…」
と締めくくる。
ゲスい話なのに聞き入ってしまった。
◾︎そして合コン当日
場所は新宿。男女4:4のスタンダードな形式の合コン。アドバイスを実行する時が来た。
事前情報では相手は白衣の天使たちと聞いている。
男子面子は、初対面が2人いるので、「頼むからまともな奴がこい」と願った。
なぜなら、上記のアドバイス通りに実行するには、ある一定の環境の制約のクリアが必要だ。肩書きでも、顔でも何でも良い。こちらが主導権を持つに足る優位性が必要なのだ、
理由は簡単だ。考えてみてほしい。男面子が全員ニートキモメンでいきなり抱きついてきたら。
間違いなく、3年以上20年以下の懲役をうけることになるだろう。
広告代理店の場合は、明らかに肩書きで優位性を得ることができる。彼らは引く手数多だからだ。
今回はどうだろうかと心配していると、男面子と合流した瞬間杞憂だとわかった。かなり良いメンツが揃った。
メンバーは以下の通りだ。
今回主催してくれた幹事は、早大時代の同級生。某広告代理店勤務の27歳。
現在バツイチで、子どもの親権を争って調停裁判中だ。
2人目の男子は、反町隆史似の医者。27歳
。会った瞬間「あっ、イケメン」と思ってしまった。しかも話すと性格が良い。
3人目の男子は、いま流行りの塩顔イケメン。オシャレなコートを着こなし、性格は至って冷静。27歳。
ぼくの合コン史上、男メンツは最高メンツが揃ったと思った。たぶんこのスターティングメンバーなら、サマンサ◯バサ女子や、サイ◯ー・エージェント女子とも対等に一戦交えることもできると確信した。侍JAPANと名付けても良い。
あとは、女の子たちが来るのを待つだけ。
しかしだ。まだ課題は残っている。
そもそものところ、第一印象で明らかにヤれそうな女の子なんてそうそういるわけがないだろう。
出会って3秒で合体など、男の武勇伝をよくネットで見かけるが、まあ創作か、男側がめちゃめちゃイケメンなのだろう。
今の時代、そんな手軽にヤれそうな女の子なんて…
「いた。」
まじでいたよ。
一目で判った。
女の子たちが到着し、一人一人顔を見てるいると、約1名鈴木奈々似で露出も多め、ビッチ臭がプンップンしている娘がいた。
周りの男がかっこよく、雰囲気も上々。しかも、明らかにヤれそうな女の子がいる。何だよこの偶然。神の啓示なのか。
図らずとも状況がテンパイどころか、一巡目で和了り牌をツモってしまった。
あとは、手牌をオープンにして、"あのワード" を高らかに宣言するだけ。
これで、全てが整った。
あとは何も考えまい。
女の子との距離を詰める。
さあいけ俺
それいけアンパン!
…
できるかああああああああああああああああ
※後日おいしくいただきました